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もしも子どもが不登校になったら~逆効果な関わりとは?~

自分の子どもが不登校になったとき、あるいは現在進行形で子どもが不登校という保護者の方は、こんな風に考えることが多いかもしれません。

「なんとかしなくちゃ」
「このままで大丈夫なのだろうか?」
「この先どうなるのか、将来が心配」

こんな風に考えるのは親として当たり前だと思います。
そして、そういう思いを抱えたまま悶々としているだけでなく、いろいろな行動を取ることでしょう。
誰かに相談してみたり、インターネットで調べてみたり、同じ状況の人にアドバイスをもらったり、さまざまです。なかには、他人に相談することが「恥ずかしい」と思う人もいるでしょう。
そして、子どものために良かれと思い、一生懸命に関わろうとすることもあります。

保護者の葛藤

私が保護者の相談を受ける時、こんな風に思いを吐露してくれた方がいました。

「もうどうすればいいかわからない」

その保護者は、子どもが不登校になったことで自分を責め、かなり焦りを感じている様子でした。そして、できるだけ子どもに話しかけて、なんとか学校に行ってもらうよう頑張っていました。
私は、「どんなふうに声をかけてみましたか?」と問いかけました。
すると、その時の情景を思い浮かべながら一つ一つ丁寧に教えてくれました。

よくある声かけ

「今日は学校行けそう?」
「明日は行けるといいね」
「〇〇くんは今日も学校行ってたみたいだよ」

など、たくさんの声掛けの内容とその後の子どもの反応を伝えてくれました。
誰しもそうだと思いますが、子どもを心配するがゆえに、何度も話しかけ、現状を打開する糸口を見つけたい。痛いほどわかります。
ですが、時として、良かれと思ってかけた言葉が、子どもを一層追い詰めてしまうというケースもあるのです。

逆効果になってしまう理由

例えば、「今日は学校行けそう?」と、毎朝聞き続けるというのがあります。
似たようなものにも

「来週からは行けそう?」
「そろそろ学校行かないとまずいよ」
「いつまで休むつもりなの?」

親にとっては確認や心配のつもりでも、子どもにとっては「答えられない質問を突きつけられる」感覚になることがあります。
子ども自身、行けるなら行きたいと思っていたり、いつまでこうなのか分からないという漠然とした不安を抱えていることも多いです。それで学校へ“行けない”という状態なのですから、毎日のように学校に行けそうか確認されると、不安はさらに募り、罪悪感も増すかもしれません。
結果的に、学校の話題を避けるようになったり、口数が減ったり、自分を一層責めるという悪循環に陥ってしまう場合もあります。

比較が与える影響

他者や過去との比較もそうです。
「〇〇くんは学校に行っている」「△△までは普通に行けてた」などは、他者や昔の本人が“正しい(普通)”、今の自分は“間違い(異常)”だと突きつけられているように感じて、一層自分を責めてしまうかもしれません。

「他の子はちゃんと行ってるのに、行けない自分はダメなんだ」
「昔のように休まないのが“普通”で、今の自分は“普通じゃない”んだ」
「このくらいで休んでたら将来やっていけないかもしれない」

みんなが当たり前にやっていることが自分にはできないというのが、どれだけの重荷になるのか、正直、私には想像もつきません。

親にそんなつもりがないことは重々わかっています。ですが、言葉は注意して使わなければ、受け取った人間にとって、とんでもない重荷になるかもしれないということも覚えておかなければなりません。

一見前向きな言葉の落とし穴

他にも、こんな言葉はどうでしょう。

「気持ちの問題だよ」
「やればできるんだから頑張ってみよう」

こうした言葉は、子どもの中に生じている不安感をその瞬間だけごまかしてしまう場合があります。
不登校は、「怠け」や「甘え」ではなく、心や体が“これ以上は無理”とブレーキをかけている状態であることが多いですから、このような声掛けは根本的な解決にはならない確率が高いと言えます。

根本的な原因を単純化することで、その後予期しなかった結果をもたらすかもしれません。

大切なのは「安心」

他にも、学校へ行くこと自体を優先した声掛けや、正論で子どもの逃げ場をなくすというのも、あまり良い結果は期待できないでしょう。

言葉をかける時に大切なのは、「安心」をつくることです。

今すぐに答えを出す必要はないんだよ
元気になってから、少しずつ考えればいいよ
立ち止まったっていいんだよ
自分のペースでいいんだよ

こういった気持ちで、まずは子どもにとっての「安心」を作ってあげることを意識するのが重要なのだと思います。

最後に

大人・子どもに限らず、誰しも言葉の行き違いは起こります。
親の子どもへの関わり方もそうですが、そういった行き違いは、親が冷たいから起こるのではありません。

むしろ、「心配だから」、「大切だから」という気持ちが強いからこそ起こります。

もし、「こういう声掛けをしていたかもしれない…」と思うことがあっても、親が自分を必要以上に責める必要はありません。

今からで大丈夫です。
少しずつ、「なんとかしなくちゃ」ではなく、「どうしたら安心できるだろう」を、子どもと一緒に考えていってみましょう。

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