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朝起きられないのは甘え?それともSOS?~見逃したくないからだのサイン~
朝起きられないのは甘え?それともSOS?~見逃したくないからだのサイン~
「夜は元気そうなのに、朝になると起きられない」
「何度声をかけても布団から出てこない」
「怠けているだけなのではないかと思ってしまう」
不登校のお子さんを持つ保護者の方から、よく聞かれる悩みの一つが「朝起きられない」という問題です。
学校へ行けなくなった頃から生活リズムが崩れ、昼夜逆転になったり、お昼近くまで眠っていたりする姿を見ると不安や焦りを感じるのも自然なことです。
一方で、「本当に体調が悪いのか、それとも甘えなのか分からない」と悩まれる方も少なくありません。
今回は、不登校の子どもたちによく見られる「朝起きられない」という状態について考えてみたいと思います。

■ 「朝起きられない=甘え」とは言い切れない
まず知っていただきたいのは
「朝起きられない=やる気がない」「=甘えている」ではない場合が多い
ということです。
もちろん、本人も「起きなければいけない」という気持ちを持っています。
それでも体が動かなかったり、起きようとすると気分が悪くなったりすることがあります。
不登校の子どもたちの中には
•強い疲労感
•睡眠リズムの乱れ
•学校への不安や緊張
•心身のエネルギー不足
などを抱えているケースが少なくありません。
見た目には元気そうに見えても、心や体は想像以上に疲れていることがあります。

■ 「学校の日だけ起きられない」は重要なサイン
保護者の方からよく聞くのが
「休日は起きられるのに、学校の日だけ起きられない」
というお話です。
この場合、「起きられるなら学校にも行けるはず」と考えてしまいがちです。
しかし、学校に対する不安やストレスが強い場合、朝になると心と体に大きな負担がかかることがあります。
•教室に入ることへの不安
•友人関係の悩み
•勉強へのプレッシャー
•周囲の目への緊張
こうしたストレスが積み重なることで、朝になるほど体が動かなくなってしまうことがあります。
これは本人が怠けているのではなく、心身が「これ以上無理をしないで」とサインを出している状態かもしれません。

■ 起立性調節障害という可能性も
朝起きられない理由として、近年よく知られるようになったものの一つに「起立性調節障害(OD)」があります。
起立性調節障害は、自律神経の働きがうまくいかず、立ち上がった際に血圧や心拍数の調整が難しくなる状態です。思春期の子どもたちに比較的多く見られます。
主な症状として
•朝なかなか起きられない
•起きると頭痛やめまいがする
•立ちくらみがある
•午前中は調子が悪いが午後になると元気になる
•強い倦怠感が続く
といったものがあります。
保護者からすると
「夜はゲームができるのに朝は起きられない」
「家では元気そうなのに学校には行けない」
ように見えることもあり、怠けているように感じてしまう場合があります。
しかし、本人にとっては実際に体調が悪く、思うように体が動かないこともあります。
もちろん、朝起きられない原因がすべて起立性調節障害というわけではありません。
ただ、「気持ちの問題」と決めつけず、身体的な要因の可能性も視野に入れることが大切です。
もし
•朝の体調不良が続いている
•頭痛やめまいを頻繁に訴える
•午前中だけ極端に調子が悪い
といった様子が見られる場合は、小児科などの医療機関へ相談することも選択肢の一つです。

■ 見逃したくないSOSのサイン
朝起きられない状態が続くとき、次のような変化が見られないか確認してみましょう。
□ 以前より疲れやすくなった
・少し出かけただけで疲れる。
・好きだったことにも取り組めなくなった。
□ 表情が暗くなった
・笑顔が減った。
・会話が少なくなった。
□ 頭痛や腹痛が増えた
・病院では異常が見つからないのに体調不良を訴える。
□ 自分を責める言葉が増えた
・「どうせ自分なんて」
・「何もできない」
といった発言が見られる。
□ 昼夜逆転が長期間続いている
・生活リズムの乱れが数週間、数か月単位で続いている。

こうしたサインは、心や体が助けを求めているサインかもしれません。

■ 保護者ができる関わり方
朝起きられない姿を見ると
「早く起きなさい」
「いつまで寝ているの」
と言いたくなることもあるでしょう。
しかし、本人も起きられないことに苦しんでいる場合があります。
そんなときは
•起きたことを認める
•生活を支える
•責めない
ことを意識してみてください。
例えば
「おはよう」
「起きられたね」
そんな短い声かけでも十分です。
反対に
「だから学校に行けないんだよ」
「明日は絶対起きてね」
といった言葉は、本人の自己否定感を強めてしまうことがあります。

■ 生活リズムだけを目標にしない
不登校の相談では
「まずは朝起きることから始めましょう」
と言われることもあります。
もちろん生活リズムは大切です。
しかし、生活リズムが整えばすべて解決するわけではありません。
むしろ
•安心できる環境
•十分な休息
•信頼できる人とのつながり
が整うことで、結果として生活リズムが改善していくケースも少なくありません。
朝起きることだけに注目しすぎると、親子ともに苦しくなってしまうことがあります。

■ SOSのサインを見逃さない
朝起きられない姿を見ると、保護者として不安になるのは当然です。
ですが、その状態は「怠け」ではなく、心や体からのSOSである場合があります。
また、心の疲れだけでなく、起立性調節障害など身体的な要因が関係していることもあります。
だからこそ、「甘えている」「やる気がない」と決めつけるのではなく
「なぜ起きられないのだろう」
という視点を持つことが大切です。
子どもたちは、自分でも理由が分からないまま苦しんでいることがあります。
まずは原因を探すことよりも、安心して休める環境を整えること。そして、小さな変化や回復のサインを見逃さないこと。
朝起きることだけにとらわれず、お子さんの心と体の状態に目を向けながら、一歩ずつ歩んでいければ十分です。

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