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2020.06.03

背景に家庭の問題がある場合…その3

虐待ほど深刻ではないにせよ、学校でこまっていいることが、モンスターペアレンツと呼ばれる保護者です。モンスターペアレントとは学校などに対して自己中心ともいえる理不尽な要求をする親を意味する言葉です。全国1万人の小中学校の校長を対象にして行ったアンケート調査によると、「保護者の利己的な要求」が深刻な教育の障害になっていると回答した校長は、中学校で28.9パーセント、小学校で25.7パーセント、「やや深刻」と答えた校長は中学校で48.9パーセント小学校で52.1パーセントとなっており、中学校の78.7パーセント小学校の77.8パーセントの校長が、保護者の利己的な行動を問題視しているという結果が報告されています。(金子元久 2006年度)。
不登校のケースでも、朝から子供を起こしに家庭まで来て欲しい、子供の学習の遅れを家庭訪問で補ってほしいなどといった理不尽...な要求もあります。
 こうした保護者に対しては、複数の教員で対面して対応することが原則です。電話での対応や1対1の対応では揚げ足を取られてしまうことがありますし、対応した教員が精神的に参ってしまうこともあります。教師のメンタルヘルスに問題が起こる場合、保護者とのトラブルが絡んでいることも少なからずあります。特定の教員だけが対応するということが内容にしましょう。
 
 また、特定の個人の責任と受け止めないように、対面指定いる場で結論は出さず、学校全体で協議をして対応するという姿勢を見せることも大切です。また、スクールカウンセラーなど第三者的な立場の人に入ってもらい、話をまとめてもらうのも有効でしょう。

 なお、話をした後は、必ず記録を取っておくこともお勧めします。最終的には、どんなクレームでも、司法などの第三者が見たときに、問題がない対応をしていることが大切です。そのためにも、面談場所と時間、対応者などと面談内容を細かく書いておき、何かあった時には提出できるようにしておくと、問題がこじれずに済みます。
 保護者の要求を全て受け入れる必要はありませんし、そうしたことは不可能です。相手に巻き込まれることなく、冷静に対応できる枠組みを、学校全体できちんと作って対応しましょう。
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