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2020.06.03

不登校になる理由・・・2

不登校になる、さらに深い理由をどのようにかんがえたらいいのでしょうか。
 私は(臨床心理学者)これまでスクールカウンセラーとしてたくさんの児童生徒と接してきた中で、「心の風呂桶理論」という考えで、不登校の理由を説明しています。「心の風呂桶理論」を紹介しましょう。

まず、心の中に風呂桶があると考えてください。普通の風呂桶は、お湯を溜めてお風呂に入るわけですが、心の風呂桶はストレスを溜めます。勉強、人間関係、先生との関係、部活、塾、親子喧嘩、家庭の経済状況など、たくさんのストレスが入ってきます。そうすると、風呂桶にお湯が溜まるようにストレスが溜まっていきます。
 普通風呂桶は、お湯を溜めるだけではなく、お湯を流すための線があります。同じように心の風呂桶にも栓があり、それを開くとストレスが流れていきます(ストレスの解消・発散)。私たちは、普通の風呂桶にお湯を溜めたり流したりするように、心の風呂桶のストレスを溜めたり、流したりしています。心の風呂桶に入ってくるストレスよりも、流せるストレスの量が多ければ、ストレスは一時的に溜まっても流すことができますから、ストレスを溜めこみすぎず、うまく調整ができます。でも、入ってくるストレスの量が流せる量よりも多くなると、ストレスを流しきれなくなって風呂桶に残ってしまうことになります。そうなると、流しきれずに残ったストレスが、時間の経過とともに溜まっていきます。それが、ある時一杯になって心の風呂桶からあふれ出すようになります。それが、問題行動と言われる形になって現れます。ある生徒はがっこうに行けなくなり、引きこもったり、ある生徒は家に帰ってこなくなり、飲酒や喫煙といった非行行動となります。問題行動の内容は、各児童・生徒の個性や環境によって様々ですが、その問題行動の原因は、お風呂からストレスがあふれ出た結果だ、と考えればいいのではないかと思います。

次回は心の問題への対応について更新していきます。
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