📘「受容」とはなにか?~傾聴する力~
📘「受容」とはなにか?~傾聴する力~
前回、「受容とはなんなのか?」や、「受け入れる」と「受け止める」の違いなどを簡単にお話してきました。
では、「受容」を実践するとき、具体的にどのようにすればいいのでしょうか?
⭐「傾聴」で受け止め上手になる
「受容」を実践する際、重要なファクターになるのが 「傾聴(けいちょう)」 です。
「傾聴」とは、平たく言ってしまえば 「相手の話をしっかり聞くこと」。
ところで皆さんは、こんな経験がないでしょうか?
・自分が話している最中に遮られて、最後まで話せなかった
・こちらは勇気を出して相談しているのに、相手がうわの空だった
・相談したいのは自分なのに、相手が自分の話ばかりする
もし自分が相談する立場で、話を遮られたり、聞いていないような態度だったりしたら…
おそらく「なんでこの人は私の話を最後まで聞いてくれないのだろう?」という気持ちになるでしょう。
私は「受容」=相手をありのまま受け止めること、とお伝えしました。
少なくとも、上で挙げたような態度は「受容」ではありません。
🎧 なぜ「傾聴」が重要なのか?
つらいことがあって相談したとき、相手が
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「私はこう思う」
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「そんなのおかしい」
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適当な相槌ばかり
といった態度であれば、おそらく二度と相談しないでしょう。
「話を聞く気がないんだ」という あきらめの気持ち が生まれてしまうからです。
そんな風にならないために、「傾聴」が必要になります。
「傾聴」の漢字を素直に読み解けば、
「相手の話に耳を傾けて聴く」 ということです。
その際に大切なのは次の3つ。
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話を聴く環境
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話を聴く時の表情や態度
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話を聴く側の心構え
① 話を聴く「環境」
騒がしい場所よりも、静かで落ち着いた場所のほうが相談しやすいものです。
極端な例ですが、渋谷のスクランブル交差点より、静かな室内のほうが良いのは想像できますよね。
② 話を聴くときの「表情・態度」
しかめっ面の人よりも、穏やかな口調で時おり笑顔を見せてくれる人のほうが相談しやすい。
これは誰でもイメージできるはずです。
③ 話を聴く側の「心構え」
話すたびに割り込んだり、自分の考えを押しつけたり…
そんな態度では相談しやすい相手にはなれません。
「今は相手の話を聴く時間」
この心構えを持ち、実際に示してくれる人のほうが、相談相手として安心できます。
💡「自分の考え」を一旦横に置くことも大切
人には誰でも「考え方の癖」があります。
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「みんなやってるんだからやらなきゃ」
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「こうあるべきだ」
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「それぐらい大丈夫」
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「なんでこんなこともできないの?」
こうした考え方は、あくまで “自分の考え” であり、他者に当てはめるものではありません。
受容・傾聴を意識するときは、まず自分の考えを脇に置くことも大事です。
🌱 専門家でなくてもできる「傾聴」
社会福祉士など専門職の方は、もっと多くのスキルを用いますが、
保護者の方や先生、子どもとの関わりに不安を抱えている方は、そこまで高度な技術は必要ありません。
大切なのは、
「良き話し相手」であること
「自分の話をちゃんと受け止めてくれる相談しやすい相手」であること
この姿勢があるだけで、子どもたちは自然と心を開いて話をしてくれるようになります。
▶ 次回予告
次回は、
「統制された情緒的関与」
についてお話していきたいと思います。
代々木高等学院
社会福祉士/スクールソーシャルワーカー
建元 大吾
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